(16)確定拠出年金 コツコツ積み立て!投資信託のリターンの見方と基準価額

こんにちは。

確定拠出年金相談ねっと 認定ファイナンシャル・プランナーの加藤博です。

 

最近、控除証明書についてのご質問が多くなってきましたね。

 

個人型確定拠出年金(iDeCo イデコ)に加入している人は

毎年、10月に 国民年金基金連合会から「掛金払込証明書」届きます。

初回の掛金の納付が10月以降の場合、翌年の1月に送付されます。

 

会社員の方で、個人型確定拠出年金(iDeCo イデコ)を給与天引きで掛金を支払っている場合は、「掛金払込証明書」は届きません。会社側で、社会保険料控除と小規模企業共済等掛金控除を合計して年末調整します。

 

詳細はコラム 「個人型確定拠出年金iDeCoの控除証明書はいつ届くの?」で紹介しています。

 

 

 

確定拠出年金は老後資産を形成する目的で積み立てする税制面で優遇が用意されています。

特に、掛金の全額が所得控除になるのは、うれしい税メリットです。

年末調整で節税できた分が戻ってきますので、節税分も貯金しましょうね。

 

年末年始は入り用が多いから「ついつい使ってしまいました・・・」って事になりませんように。

 

節税分も利息のようにメリットだと考えて確定拠出年金で積み立てしている人は注意です!

 

来年2017年1月から加入出来るようになる公務員や専業主婦(主夫)の方は、資料請求してみましたでしょうか?

 

けっこう、書類が多いですよね。勤務先に確認する書類などありますから、手続には時間が掛かります。

 


 

さて、40歳の企業経営者 いとう たけしさんは、確定拠出年金で老後資産づくりの積み立てを開始することを決意しました。

いとうさんは 運用して資産を増やしていきたいと考えています。

 

前回に引き続き、金融機関を選ぶうえで、月々の口座管理手数料も重要だけど、「投信信託の手数料がもっと重要!」と聞いて、投資信託について勉強しています。

 

 

 

収益率について、もう少しご説明しますね。

 

 

 

まず、右上の基準日です。

基準日とは、収益率(リターン)を計算した日のことです。一般的に、月末最終営業日となります。

 

期間ごとの価格変動が率で表示されています。期間は3ヶ月間・6ヶ月間・1年間・3年間等が設定されています。

 

一般に、1年以上は年率換算した後の数値で表されます。ただし、分配金※は再投資を反映しています。

 

※分配金

投資信託では運用で得た収益の一部を投資家に還元することがあります。この還元したお金のことを分配金といいます。確定拠出年金では分配金が出た場合、自動的に同じファンドを購入して、再投資されます。

 

ベンチマークとは

投資信託の運用における運用目標となる基準のことです。

 


 

■投資信託の収益率リターンの計算方法■

 

 

収益率(リターン)=運用期間中に得られた利益(もしくは損失)÷元本

投資信託の収益率(リターン)は、基準日の基準価額と投資開始日の基準価額を比較して計算します。

 

例えば

 

●運用期間が1年間の収益率(リターン)

投資開始日          2015年6月30日               基準価額              11,000円

基準日                 2016年6月30日               基準価額              12,000円

運用期間中に得られた利益  12,000円-11,000円=1,000円

元本=投資開始日の基準価額=11,000円

 

1年間の収益率(リターン)=1,000円÷11,000円=9.09%

 

 

●運用期間が3年間の収益率(リターン)

投資開始日          2013年6月30日               基準価額              10,000円

基準日                 2016年6月30日               基準価額              12,000円

運用期間中に得られた利益  12,000円-10,000円=2,000円

元本=投資開始日の基準価額=10,000円

3年間の収益率(リターン)=2,000円÷10,000円=20%

 

運用期間が1年を超える場合は、1年あたりの収益率(リターン)に換算します(年率換算)。

 

1年あたりの収益率(リターン)=3√(1+0.2)  - 1=6.27%

 

このように1年あたりに換算して計算します。

 


 

いとうさん、ご理解いただけましたか?

 

「√ ルート計算は久々にみましたね。 3年を1年換算につかうんですね。

1年当たりの収益率(リターン)が高い商品を選んでいけば、良いのでしょうか?」

 

いいご質問ですね。

収益率(リターン)が大きければ良い運用商品というわけではありません。

収益率(リターン)の大きさだけではなく、「リスク」の大きさを見ることも大切です。

 

「リスク・・ですか? 難しそうです。」

 

「それと、基準価額ってどうやって算出するのですか??」

 

 

基準価額についてご説明しますね。

 

投資信託を売買する際の価格を「基準価額」とい言います。

投資信託では、まとまった資金を株式や債券等で運用します。このため、運用する株式・債券等の価格が変動することにより、投資信託の基準価額が変動します。

 

基準価額の考え方

例えば、新しいファンドをつくったとします。

投資信託「がんばれ日本!先進企業株式ファンド」という名称とします。

この投資信託の投資対象が3企業とします。「A自動車・B通信・C電機」とします。

 

 

 

 

投資する株式の価格が日々上下するのを反映させて、1万口あたりで表示したのが「基準価額」です。

 

基準価額の算出は1日1回です。

 

投資信託に組み込まれている株式は、証券市場が開いている間、株価が変動しますが、投資信託の基準価額は証券市場が終了してから計算されます。

 

1日に1回値段が計算され、公表されます。

 

※実際の計算方法(参照先:モーニングスターWEBサイト)

(1)投資信託が投資している全ての資産の時価の合計に利息・配当収入を加えます。

(2)信託報酬等、必要な費用を差し引きます。分配があった場合は分配金も差し引き、「純資産額」を計算します。

(3)(2)で計算された金額を、投資信託全体の口数で割ります。

 基準価額とは「投資信託の時価」です。正確には、この基準価額の計算では、まず投資信託が投資しているすべての資産(株式や債券など)を毎日の値段(時価)で評価します。次に、株式や債券などの利息や配当などの収入を加えます。

 そこからさらに手数料などの費用を差し引いて「純資産額」というものを計算します。この「純資産額」はいわば、投資信託の規模を表します。 そして最後に、純資産額を投資信託全体の口数(受益証券の総口数といいます)で割り、「投資信託の1口当たりの価額」を算出しますが、これを「基準価額」と呼んでいます。

 

次回は投資信託の「リスク」について、いとうさんと学んでいきます。

 

 

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