マッチング拠出とiDeCo

自動移換は損

こんにちは。
CFPⓇ 1級ファイナンシャル・プランニング技能士の加藤博です。

 

 

iDeCo個人型確定拠出年金は公務員や専業主婦への加入者拡大で注目されていますが、企業型確定拠出年金(企業型DC)の一部の加入者もiDeCoに加入することができるようになります。

 

どういう場合にiDeCoに加入できるのでしょうか?

 
 

①確定給付型年金制度なしの場合

 

企業型DCの事業主掛金の上限を年42万円(月3.5万円)までに引き下げること等を規約で定めた場合に限り、iDeCo年24万円(月2万円)までへの加入が可能となります。

 

②確定給付型年金制度ありの場合

 

企業型DCの事業主掛金の上限を年18.6万円(月1.55万円)までにすること等を規約で定めた場合に限り、iDeCo年14.4万円(月1.2万円)までへの加入が可能となります。


いずれも、会社の年金規約の変更が必要です。

企業型DCが導入されている会社に勤務している方は、会社の年金規約がどうなっているか?によります。

 

勤務先に企業型DCが導入されていて「マッチング拠出」を実施している場合は、iDeCoには加入できません。

個人で積み立てをしたい場合は、「マッチング拠出」を利用します。

 

マッチング拠出とは?

 

企業型DCは“退職給付制度”として位置づけられているため、会社が掛け金を拠出する仕組みとなっていましたが、2012年1月の法改正によって、加入者も一定の範囲内(※)で事業主の掛金に上乗せ拠出が出来る「マッチング拠出」が可能となりました。

 

※一定の範囲内とは

①事業主掛金+従業員掛金≦月55,000円(他の企業年金がある場合は27,500円)

 

②事業主掛金≧従業員掛金

 

①かつ②であることが条件となります。

 

 

限度額 55,000円の場合の例

 


 

マッチング拠出はどれくらい利用されているのでしょう?

 

 

野村総合研究所が2015年8月に発表した資料「確定拠出年金の利用実態調査(2015/3)報告」の調査結果から引用してみてみましょう。

 

 

 

アンケート調査の概要です

 

 

 

P47・48にマッチング拠出についてのレポートがあります。

 

 

 

マッチング拠出制度をしっている割合は約4割です

 

→認知度の結果は低いですが、最近はiDeCoのおかげで認知度あがっているかもしれませんね。

 

 

マッチング拠出制度導入済み企業に勤務している回答者のうち約7割が自分でも拠出している。

 

 

→3割は利用していません。

 

 

マッチング拠出している額についての調査結果です。

 

 

 

44歳未満は会社拠出額と同額の方が多いという結果です。これは、会社拠出額が低いからでしょう。

 

会社拠出額と同額と回答した人のマッチング拠出額の77%が「13,750円未満」となっています。

 

 

◆マッチング拠出とiDeCo

 

勤務先にマッチング拠出制度がある場合は、iDeCoには加入できません。

マッチング拠出を利用します。是非、利用したいですね。

 

iDeCoは、制度の関する手数料は個人が負担しますが、マッチング拠出は会社の制度ですので制度加入のための費用などの個人負担はありません。

 

投資信託などの運用商品は会社が導入している運営管理機関のラインナップから選ぶことになります。

 

もしも「信託報酬が高くてイヤだ」と思っても、その中から選ぶしかありません。

 

マッチング拠出の確定拠出年金の税制は、iDeCoと同じです。

 

税制メリットが大きな積み立て制度です。

勤務先に企業型DC制度がある方は、まずは会社の制度を調べてみましょう。

 

「マッチング拠出がある場合、是非、利用しましょう!」

 

 

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