(13)老後生活費はいくら必要? 平均値は?

こんにちは。
確定拠出年金相談ねっと 認定ファイナンシャル・プランナーの加藤博です。
40歳の企業経営者 いとう たけしさん は、
確定拠出年金での積み立てを開始する準備をすすめています。
モーニングスターのWEBサイトを使ってシミュレーションしながら、
掛金をいくらにするか?を検討し始めました。
しかし、
そもそも老後の生活費がいくら必要なのか?が疑問のようです。
二人なのか・一人暮らしなのか、持ち家なのか・賃貸なのかなど
条件によって異なりますよね。
2015年に総務省が調査しまとめたデータが公表されています。
http://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/nen/pdf/gk02.pdf
平均値となりますが、参考にみてみましょう。
これは、世帯主の年齢別の消費支出の月額平均値です。
60~69歳の世帯は 289,289円
70歳以上の世帯は 239,454円
となっています。
この平均値は、就労している世帯を含んでいます。
◆年金暮らしの世帯の平均値
次のようになっています。
消費支出の平均は 247,815円です。
実収入の平均値は211,135円なので、
毎月 67,510円不足という結果です。
65~69歳では、毎月 82,209円不足しています。
貯金を取崩して生活費に充当しているということです。
いとうさん、このデータをみていかがでしょうか?
「毎月7・8万円ぐらいは不足しているんですね。
70歳ぐらいまで、がんばって働かないといけないな~」
毎月7万円を65歳から85歳までの20年間
受け取るためには、いくら必要でしょうか?
7万円×12ヶ月=84万円
年間84万円 ×20年間=1,680万円
となります。
金利ゼロで取り崩すとしたら、
1,680万円を65歳時に用意する必要がありますね。
いとうさんは今40歳ですから、65歳までの25年間で
1,680万円を貯める必要があります。
毎月いくら貯蓄すればいいのでしょうか?
1,6800万円÷25年÷12ヶ月= 56,000円/月
となります。
「毎月 56,000円 25年間積立てる必要があるんですか!」
「結構、負担大きいですね」
毎月56,000円は全く運用しない場合の積立金額です。
運用しながら積立てていく場合は毎月の掛金を低くできますよ。
もう一度、
モーニングスターのWEBサイトでシミュレーションしてみましょう。
25年後に1,680万円を貯めるためのシミュレーション
毎月 3万円積立てる場合の必要な利回りは 年4.6%
毎月 4万円積立てる場合の必要な利回りは 年2.6%
必要という計算結果がでてきました。
いとうさん、いかがでしょうか?
「運用しながら積み立てするなら、月3万や4万円になるんですね。
毎月の負担が減りますね」
今度は65歳までに積立てた1,680万円を運用しながら、
取り崩していくシミュレーションをしてみましょう。
毎月7万円 65歳から25年間取り崩す場合に必要な利回りは 年1.8%
毎月8.5万円 65歳から20年間取り崩す場合に必要な利回りは 年2%
という計算結果がでました。
「取り崩していく間も運用すれば、毎月7万円でも受取期間を5年間も延長できるんですね。
65歳から25年間だと90歳まで、毎月7万円受け取れるのか!これは、いいかも。」
いとうさん、もうひとつのシミュレーション結果は、受取期間は20年間で、
年2%で運用しながら取り崩せば毎月8.5万円受け取れるというものです。
いとうさん、いかがでしょうか?
「運用しながら積立てして、取り崩す間も運用する』ということを私はしなければいけなさそうです。
この低金利時代で、どうやって運用していけばいいのか?不安ですが、チャレンジしてみたいと思います。」
「先生、年2%とか4%とかで本当に運用できるのでしょうか?
元本保証の預金ではない株とかへの投資は不安なんですけど・・・」
投資やお金を運用することは不安だ!という方は
結構いらっしゃいます。
まずは、仕組を理解することが大切です。
自分が理解できない事や物にお金を出すことはダメです。
いとうさん
「運用する」「投資する」とはどういう事なのか?
基本的なところから勉強してみませんか?
「はい。基本的なところからお願いします!」
つづく。
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