収益率(リターン)を「投資信託の説明資料」から計算してみました!

こんにちは。
確定拠出年金 相談ねっとわーく 認定ファイナンシャル・プランナーの加藤博です。
インデックス型の投資信託「DC日本株式インデックス・オープンS」はサンプルとして、目論見書(もくろみしょ)や「説明資料」などを研究してきました。
『確定拠出年金向け説明資料』はコチラです
基準日は2016年9月30日です。
収益率とリスクの表は以下となっています。
ファンド収益率(分配金再投資)の数字はどのように計算されているか?
分かっているような?分かっていないような? そんな感じです。
説明資料の2ページ目にはリターン実績表が掲載されています。
これから、計算できると思いますので検算してみました。
まず、直近の1年間です。
これは、毎月月末に算出している
(今月末の基準価額÷前月末の基準価額)-1 の数字です。
単位の「%」を省略してあります。
前月の価格に対しての増減率のみの記載です。
価格が載っていないので、計算しにくいですよね。
なので、価格を仮に置いてみましょう。
2015年9月30日の基準価額を10000円とすると、以下のようになります。
◆3ヶ月間の収益率(リターン)を計算します
2016年6月末 基準価額 8928.44
2016年9月末 基準価額 9557.15
(9567.15÷8928.44)- 1= 7.04%
◆6ヶ月間の収益率(リターン)を計算します
2016年3月末 基準価額 9642.66
2016年9月末 基準価額 9557.15
(9557.15÷9642.66) – 1= -0.89%
◆1年間の収益率(リターン)を計算します
2015年9月末 基準価額 10000
2016年9月末 基準価額 9557.15
(9557.15÷10000) – 1 =-4.43%
ほぼ計算結果とあってますね。
次は、3年間ですが、先に5年間を計算します。
◆5年間の収益率(リターン)
2011年9月末の基準価額を10000円とすると
2016年9月の基準価額は 19,001.29となります。
5年間の年当たりの収益率を計算します
10000×(100%+x%)^5=19001.29 ^5 は 5乗の意味です。
「X%」が5年間の年当たりの収益率(リターン)となります。
ExcelのPOWER関数で計算します
{POWER(19001.29/10000,1/5)}-1= 13.70%
◆3年間の収益率(リターン)
2011年9月末の基準価額を10000円とすると
2013年9月末の基準価額は16,260.12円となり、
2016年9月の基準価額は 19,001.29となります。
3年間の年当たりの収益率を計算します
16260.12×(100%+y%)^3=19001.29 ^3 は 3乗の意味です。
「y%」が3年間の年当たりの収益率(リターン)となります。
ExcelのPOWER関数で計算します
{POWER(19001.29/16260.12,1/3)}-1= 5.33%
3年間、5年間の年当たりの収益率もだいたい合っています。
説明資料に掲載されている「リターン」の%だけでは、収益率(リターン)はすぐに計算できないです。
毎月のリターンのぶれを確認するのが重要なのでしょう。
年当たりの収益率(リターン)はあくまでも結果であり、他の投資信託と比較・検証する際に使用するのがメインですね。
年当たりの収益率(リターン)で将来も複利で増えてはいきません。(重要です!)
投資信託は固定金利で複利計算される金融商品ではありませんね。
3年間の年当たり収益率(リターン)、5年間の年当たり収益率(リターン)は過去実績から計算あれた結果ということを理解しましょう。
投資信託に対して「複利で増えていく」というようなイメージを持ってしまいがちですが、あくまでも「利益を再投資していく」ということになります。
投資信託は固定金利で複利で増えていくわけではありません。

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